FreeNAS 8.0.4をVMwareESXi 5.0にインストール

Nested ESXiでvMotionを試したかったのでFreeNAS 8.0.4でiSCSI設定をしてみました。

手順

ESXiでFreeNAS 8.0.4を動かすためには以下の作業を行う必要があります。

  • FreeNASのIOSイメージダウンロード
  • VMwareESXi 5.0で新規仮想マシンを作成
  • 新規仮想マシンiSCSIで利用するHDDを追加
  • 新規仮想マシンにFreeNASのISOをマウント
  • 新規仮想マシンにFreeNAS 8.0.4をインストール
  • FreeNASでiSCSI設定
    • FreeNASへ接続
    • 初期設定
    • IPアドレスを設定
    • ZFSボリュームを作成
    • ZFSデータセットを作成
    • ポータルの設定
    • イニシエーターの設定
    • ターゲットの設定
    • エクステントの設定
    • ターゲット/エクステントの設定
    • iSCSIを有効化
  • Nested ESXi 5.0でiSCSI設定
    • ストレージアダプタの追加
    • iSCSIディスクの追加

FreeNASのIOSイメージダウンロード

以下ページからFreeNASのIOSイメージ(FreeNAS-8.0.4-RELEASE-x64.iso)をダウンロードします。
FreeNAS - Browse Files at SourceForge.net

VMwareESXi 5.0で新規仮想マシンを作成

まずは以下設定で新規仮想マシンを作成します。

  • 構成:カスタム
  • 名前と場所:適当
  • ストレージ:適当
  • 仮想マシンのバージョン:8
  • ゲストOS:FreeBSD(64ビット)
  • CPU:適当
  • メモリ:1GB以上(ストレージキャッシュとして利用するため3GB以上を推奨)
  • ネットワーク:適当
  • SCSIコントローラ:適当
  • ディスクの選択:新規仮想ディスクを作成
  • ディスクサイズ:2GB ※FreeNAS本体用
  • 詳細オプション:適当

新規仮想マシンiSCSIで利用するHDDを追加

仮想マシンを右クリックで「設定の編集」を選択し、iSCSI用のHDDを追加します。

  • ハードウェアタブ
    • 追加
      • バイスタイプ:ハードディスク
      • ディスクの選択:新規仮想ディスクを作成 or Rawデバイスマッピング(推奨)
      • ディスクの作成:適当
      • 詳細オプション:適当

iSCSIのディスクスピードを求めるのであれば未使用HDD x 2本をRawデバイスマッピングしFreeNASでストライピングするといいでしょう。
vMotion等を試したいだけであれば「新規仮想ディスクを作成」で問題ありません。

新規仮想マシンにFreeNASのISOをマウント

仮想マシンを右クリックで「設定の編集」を選択し、FreeNASのISOファイルをマウントします。

  • ハードウェアタブ
    • CD/DVD ドライブ1:FreeNASのISOファイル(FreeNAS-8.0.4-RELEASE-x64.iso)を指定、「パワーオン時に接続」をON

新規仮想マシンにFreeNAS 8.0.4をインストール

インストール準備は整ったので後は楽々インストールできます。
FreeNAS本体用に作成した2GBの領域にインストールするようにしてください。

FreeNASでiSCSI設定

FreeNASへ接続

FreeNASの設定はWebベースで行います。
URLがコンソールに表示されているのでブラウザで接続してください。

初期設定

日本語化とタイムゾーンの設定を行います。
System=>Settings=>Generalにアクセスし以下のように設定します。

  • Language (Require UI reload):Japanese
  • Timezone:Asia/Tokyo
IPアドレスを設定

今後のためにIPアドレスを環境に合わせて固定化します。
システム=>設定=>ネットワーク設定=>インターフェース=>インターフェースの追加

  • NIC:em0など
  • インターフェース名:defaultなど
  • IPv4アドレス:192.168.1.10など
  • IPv4ネットマスク:/24(255.255.255.0)など
ZFSボリュームを作成

ストレージ=>ボリューム=>ボリュームの作成

ZFSデータセットを作成

ストレージ=>ボリューム=>ZFSデータセットの作成

ポータルの設定

サービス=>iSCSI=>ポータルs=>Add Portalでデフォルト設定のままOKをクリック
デフォルトの0.0.0.0:3260は全ての接続を受け入れる設定

イニシエーターの設定

サービス=>iSCSI=>イニシエーターs=>Add Initiatorでデフォルト設定のままOKをクリック

ターゲットの設定

サービス=>iSCSI=>ターゲットs=>Add Target

  • ターゲット名:FreeNAS-target0
  • ターゲットエイリアス名:(ナシ)
  • Serial:(デフォルト値)
  • タイプ:ディスク
  • ターゲットフラグ:読込み/書込み
  • ポータルグループID:1
  • イニシエータグループID:1
  • 認証方法:自動
  • 認証グループナンバ:指定なし
  • キューの深さ:32
  • 論理ブロックサイズ:512
エクステントの設定

サービス=>iSCSI=>エクステント=>エクステントの追加

  • エクステント名:FreeNAS-extent0
  • Path to the extent:/mnt/ZFS/iSCSI-store/extent0
  • エクステントサイズ:適当
  • コメント:(ナシ)
ターゲット/エクステントの設定

サービス=>iSCSI=>ターゲット/エクステント=>Add Target/Extent

  • Add Target/Extent
  • ターゲット:FreeNAS-target0
  • エクステント:FreeNAS-extent0
iSCSIを有効化

サービス=>サービスの制御でiSCSIをONに設定

Nested ESXi 5.0でiSCSI設定

これからvSphere Clientを利用してiSCSIディスクをESXiに登録します。

ストレージアダプタの追加

構成=>ストレージアダプタ=>iSCSIソフトウェアアダプタのプロパティを選択

  • 全般
    • 構成
      • ステータス:有効
  • 動的検出
iSCSIディスクの追加

構成=>ストレージ=>ストレージの追加

  • ストレージタイプ:ディスク/LUN
  • ディスクまたはLUNの選択:表示されたディスクを選択
  • 現在のディスクレイアウト:
  • データストア名を入力:iSCSI-DISKなど適当
  • フォーマット
    • 最大ファイルサイズ:最大のブロックサイズを選択
    • 容量:容量の最大化にチェック


以上でiSCSI設定は環境です。

参考

iSCSI上のゲストOSでCrystalDiskMarkを動かしてみましたので参考に下記します。
キャッシュの効果だろうと思いますがIOPSが凄いことになってますね。。

datastore上のiSCSI
                                                                                                                                            • -
CrystalDiskMark 3.0.1 x64 (C) 2007-2010 hiyohiyo Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
                                                                                                                                            • -
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s] Sequential Read : 315.931 MB/s Sequential Write : 66.661 MB/s Random Read 512KB : 324.032 MB/s Random Write 512KB : 66.843 MB/s Random Read 4KB (QD=1) : 29.799 MB/s [ 7275.1 IOPS] Random Write 4KB (QD=1) : 2.263 MB/s [ 552.4 IOPS] Random Read 4KB (QD=32) : 103.080 MB/s [ 25165.9 IOPS] Random Write 4KB (QD=32) : 2.110 MB/s [ 515.2 IOPS] Test : 1000 MB [C: 66.8% (26.7/39.9 GB)] (x5) Date : 2012/03/11 23:16:34 OS : Windows Server 2008 R2 Enterprise Edition (Full installation) SP1 [6.1 Build 7601] (x64)
datastore上
                                                                                                                                            • -
CrystalDiskMark 3.0.1 x64 (C) 2007-2010 hiyohiyo Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
                                                                                                                                            • -
* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s] Sequential Read : 104.732 MB/s Sequential Write : 78.316 MB/s Random Read 512KB : 37.022 MB/s Random Write 512KB : 56.624 MB/s Random Read 4KB (QD=1) : 0.559 MB/s [ 136.4 IOPS] Random Write 4KB (QD=1) : 1.283 MB/s [ 313.1 IOPS] Random Read 4KB (QD=32) : 1.444 MB/s [ 352.4 IOPS] Random Write 4KB (QD=32) : 1.315 MB/s [ 321.1 IOPS] Test : 1000 MB [C: 66.8% (26.7/39.9 GB)] (x5) Date : 2012/03/11 23:43:30 OS : Windows Server 2008 R2 Enterprise Edition (Full installation) SP1 [6.1 Build 7601] (x64)